【オトナ旅カンサイ】京都伏見の最古の酒蔵「月桂冠大倉記念館」

文化
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創業400年の歴史を持つ京都伏見で最古の酒蔵「月桂冠」

月桂冠とは、勝利と栄光を意味する月桂冠を由来として名付けられました。

伝統企業の国際組織「エノキアン協会」に加盟しています。

月桂冠は、社会情勢の変化を超えていくために、時代を先どりし、挑戦と創造を積み重ねています。

そう言う月桂冠のスピリッツを感じさせる空間となっているのが、「月桂冠大倉記念館」です。

月桂冠大倉記念館から中庭を挟んで隣接する内臓酒造場では、但馬流の杜氏(酒を作る人)が、昔ながらの手法で酒を醸しています。

その酒造りの様子を映像や画像で紹介してくれています。

実際の酒造りの道具も展示していますので、酒造りの歴史や文化を肌で感じることができます。

「月桂冠」の歴史   ( History )

1886年(明治19)年、後継ぎと期待されていた長男の死に落胆しして他界した父の後継者として13歳の恒吉が11代目を継ぐことになる。

厳しく教育してきた母の方針に従い住み込みの職人とともに酒造りに携わり日々努力を重ねる。

町のいろいろな人の支援もあり事業規模は100倍に拡大してゆく。

現在社名として使われている「月桂冠」は元々は恒吉の代に酒名としてつかわれていました。「ローレルリース」のことです。

ローレルリースは、「勝利と名誉」の象徴です。


「日本一の酒屋、日本酒の王者になるのだ」という熱い志が込められているそうです。

そして、大蔵省醸造試験所から鹿又親(かのまたちかし)技師が調査のため滞在していた時最新の学問知識に魅了され、そこに京都帝國大学の松本均助教授も参加し、「大倉酒造研究所」を創設

酒造りの近代化を目指す。

当日はまだ珍しかったデザイナーを起用し、斬新な猪口付瓶容器を発明。

一気に「月桂冠」の名を全国に広める。

その後、大倉恒吉は若年期の苦労を支えてくれた町の人たちや同業者の恩を報いるために病院の用地や医療機器の購入資金の寄付などを行ったらしいです。

そうした数々の挑戦と酒の歴史に関する月桂冠のスピリッツを感じさせる空間が「月桂冠大倉記念館」です。

平成9年6月26日に出された月桂冠の基本理念は下記の通りです。

QUALITY

常に消費者の満足を獲得できる世界最高品質の商品を、競争力のある価格で提供する。

CREATIVITY

常に創造性を持って、経営と技術の革新を推進し、新しい試みに挑戦する。

HUMANITY

社員の知識、能力の向上に努め、一人ひとりがその個性に合わせて充実した人生を送ることを助ける。

「月桂冠」の日本古来の酒造り!

それでは、月桂冠大倉記念館で説明された日本古来の酒造りを紹介しますね!

洗米・浸漬(せんまい・しんせき)

白米の表面に残っている糠などを除くために米を洗います。

白米と水を踏桶に入れ、手でよくかき混ぜ、白水を流したあと、米とぎ歌を歌いながら素足で70回、50回、30回と、3回に分けて踏み洗いをします。

洗った米は十分に掛け水をしたのち、漬桶に入れて水に浸し、数時間後桶の栓を抜いて水を切ります。

蒸米(むしまい)

水切りをした白米を蒸し器に入れ、蒸し器の下の穴から沸騰させた釜の湯の蒸気を吹き込んで約1時間蒸します。

蒸すことによって白米が発酵しやすくなります。

甑ぐいをはいた人が、ぶんじ(木製のスコップ)で取り出し、飯だめに入れた蒸米は、肩にかついで仕込み蔵に運ばれます

放冷(ほうれい)

麹をつくりやすくしたり、醪(もろみ)の温度や溶け具合を調整するため、熱い蒸米をむしろの上にあけて、熊手で広げ、冬の早朝の冷気で適温まで冷やします。

麹にする場合は32℃前後、醪用の蒸米は5〜10℃くらいまで冷やします。

麹(こうじ)づくり

麹をつくる部屋を「麹室」(こうじむろ)といいます。

この「麹室」の床に、約32℃に冷ました蒸米を運び込み、麹菌の胞子を散布し、手で十分に床揉みをして積み上げます。

15時間後、固まった米を再び手で揉みほぐし、麹菌の繁殖をすすめ、それから3時間後、麹ぶたに約1.5kgずつもりわけ、それを棚に6枚ずつ積み重ねます。

その後、2〜3時間おきに仲仕事、積み替え、仕舞仕事、積み替え、と手をくわえ、約40時間で麹が出来上がります。

酛(もと)づくり

酒づくりに適した酵母を純粋に、しかも大量に培養したものを酛と言います。

蒸米、麹、水をよく混ぜ合わせ2〜3時間おきに攪拌します。

酛すり唄を歌いながら、一つの半切桶に2〜3人が1組となって、へら櫂を使って蒸米をすりつぶします。

それを1本の酛桶へ移し、低温で純粋酵母をつくります。

醪仕込み

醪用の大桶に酛を入れ、麹、蒸米、水を3回(初添、仲添、留添)に分けて加えます。

1、初添(1日目) 酛、麹、蒸米、水を全体の1/3の量まで加えます。

2、踊り(2日目) 酵母の増殖を促すため仕込みを休みます。

3、仲添(3日目) 麹、蒸米、水を全体の2/3の量まで加えます。

4、留添(4日目) さらに、麹、蒸米、水を加え全量の仕込みを終わります。

そのあと、温度を15°c以下に調整して、糖化とアルコール醗酵のバランスをとりながら(並行複醗酵方式)約25日間で酒をつくります。

酒搾り

醪を圧搾、ろ過して、新酒と板粕に分けます。

醗酵が終わった醪を酒袋に分けて入れ、袋の口を折りたたんで酒槽の中に積み上げます。

醪を全部酒袋に入れ終わると、その上に押蓋をのせ、さらに盤木を置き、ハネ棒の先に石を少しずつ吊し、ゆっくりと醪を搾ります。

このとき最初に出てくる白く濁った酒を、「荒(新)走り」と言います。

このように、日本古来の酒造りは、多くの行程を踏み、時間をかけて作り上げて行くことが良く分かりますね!

そのようにして、私たちが、おいしいお酒が飲めるのです。

SAKE「日本酒」を世界に!

月桂冠は、アメリカ🇺🇸にも比較的早く時期から進出し、現在では、アメリカ🇺🇸国内でのシェアは25%もあります。

現在では他社もアメリカ🇺🇸に進出し日本酒自体が定着したため「SAKE」または「JAPANESE SAKE」と普通に呼ばれるようになりましたが、昔は「GEKKEIKAN」が日本酒の代名詞だったそうです。

どんな環境でも、一年を通じて、酒造りができる、四季醸造システムや、その後開発した新規醸造技術など、日本で培ってきた酒造りのノウハウを、アメリカでの酒造りに技術移転することにも成功し、現地の水と米を使って、高品質な製品づくりを実現しています。

米国月桂冠は、カナダやブラジル、アジアなどお酒を供給する基地となり、日本からの輸出と両輪でグローバルに酒を流通させています。

月桂冠はアメリカ🇺🇸以外にもいろいろな国に進出しています。

下記の地図が、月桂冠の商品を味わうことの出来る国々です。

「月桂冠大倉記念館」 Information

館内案内

エントランス

資料展示室

内庭の庭園

中庭

井戸

井戸の側に咲いていたサザンカ


開館時間

9:30   〜 16:30  (受付16:00)

休館日

盆 :   8月13日 〜 8月16日

年末年始 :   12月28日 〜 1月4日

入場料

20歳以上 …   ¥600   13歳〜19歳 …   ¥100

12歳以下 無料

*13歳以上の人はおみやげ付、20歳以上の人は利き酒コインかミニボトル

駐車場

無料駐車場(割合広くて停めやすい駐車場です。

アクセス

Google マップより

所在地 〒612-8660  京都市伏見区南浜町247番地

連絡先 075-623-2056

*京阪本線中書島駅から徒歩5分

*伏見桃山駅からから徒歩10分

*名神高速道路京都南インターより15分

まとめ    See You Again !

月桂冠は、日本の酒造りの代表的な企業です。

歴史も古く、なおかつ新しいことへの挑戦、開発に常に努力して新商品を開発し、グローバルに世界に進出しています。

企業ポリシーもしっかりしていて、酒造りの業界だけではなく、日本企業として代表的な企業であると思います。

そういう歴史や文化、ポリシーなどがこの「月桂冠大倉記念館」には詰まっていると思います。

単に、酒造りの歴史や造り方を見学するよりも、企業としてのあり方を再認識できるところでもあると思います。

ちなみに、取材に行った時、月桂冠大倉記念館の駐車場で良いものを見かけました。

そうです。見つけたら幸せになる「四つ葉のクローバー号」です。

ヤサカタクシー🚕の車でヤサカタクシー約1300台中、わずか4台‼️

新年早々にラッキーでした😃


 

 

 

 

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